





出版社:LLCインセクツ
発行日:2025年2月26日
B6判 / 198ページ
ISBN 9784907932299
【版元コメント】
スズキナオによる人気ウェブ連載が書籍化!
加筆修正を大幅に行ない、「大阪環状線」1周の降りて歩いて飲んでみるが楽しめます。
前情報ほぼなしでとにかく鼻が向く方に歩く。そして、そこでの出会いを大切に、街のことを聞き、最後は飲んで終わるという取材を行い約2年。大阪環状線を1周回り切りました。ぜひその記録をお楽しみください。
また、書籍化にあたり京都の人気イラストレーター/漫画家スケラッコさんによる
特別漫画「スケラッコがスズキナオさんと大阪環状線 降りて歩いて飲んでみる」を収録!
【前書きなど】
この本にもとになった文章は「大阪環状線をスズキナオが降りて歩いて飲んでみる」というタイトルのWEB連載用に書いたものだ。2023年3月にスタートして、ほぼ月に一回のペースで、JR大阪環状線にある全19駅を一駅ずつめぐっていった。駅周辺の雰囲気を探りながら歩き、どこで休憩したり、休憩どころじゃなく腰を据えてお酒を飲んだりして、その模様をレポートするという主旨の連載だった。
LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)という不動産会社が運営する情報サイト「LIFE LIST」に掲載されていたもので、たとえばこれから大阪環状線の駅の近くに物件を探そうかという人に、その街の雰囲気や魅力が少し伝われば目的達成という、そういうところを目指していた。目指してはいたが、実際、読んでいただくとわかる通り、私はただただ気ままに散策し、お酒を飲み、最後はほろ酔いで帰路につくというのを繰り返しているばかりである。
よく歩く近所の街のことですら知り尽くすことなどできないのだから、一度だけ駅で降りて周りを歩いたからといって、その街のことが深く分かるわけはない。歩けば歩くほど、知らないことのあまりの多さに気づかされるだけだ。ただそれでも、こうして各駅周辺を取材する機会をもらったことで、自分の中の大阪の像がどんどん更新されていくようなおもしろさがあった。行く先々で街のお話を聞かせてくださった優しい方々と、いつも気ままな取材に同行してくれた松村貴樹さん、素敵な本に仕上げてくださったデザイナーの仲村健太郎さん、読み切りマンガを描いてくださったスケラッコさんに、一気にここでお礼を言いたい。
これから読んで下さる方に、大阪の街を歩く楽しさが伝わったらうれしい。では、今日はどの駅で降りてみましょうか!
【著者プロフィール】
スズキナオ (スズキナオ) (著)
1979年東京生まれ、大阪在住のフリーライター。WEBサイト『デイリーポータルZ』を中心に執筆中。著書に『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』、『家から5分の旅館に泊まる』、『思い出せない思い出たちが僕らを家族にしてくれる』、『「それから」の大阪』など。パリッコとの共著に『ご自由にお持ちくださいを見つけるまで家に帰れない一日』、『椅子さえあればどこでも酒場 チェアリング入門』、『“よむ”お酒』、『酒の穴』などがある。